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FACTORY GUIDE / 小ロット生産

100枚から、
作るということ。

Small-Lot Garment Production in China — What It Really Takes.

「中国の工場は、小ロットでは相手にされない」。そう聞いたことはありませんか。 半分は本当で、半分は誤解です。受けられない工場が多いのは事実ですが、 それは技術の問題ではなく、段取りと採算の問題です。 つまり、条件の組み方次第で、小ロットは成立します。

このページでは、中国での小ロット生産がどこでつまずき、何を整えれば成立するのかを、 最小ロットの実態、単価が上がる構造、成立させる6つの条件、 そして向くケース・向かないケースの観点から整理しました。 メドウファッションは100枚/色・柄から承っています。

01 / MOQ

最小ロットの、
実際のところ。

「何枚から」より、
「誰が受けるか」。

MOQ(最小発注数量)は、工場の規模と性格によってまったく異なります。 重要なのは数字そのものより、その数量を「合計」で数えているか「色・柄ごと」で数えているかです。 ここを確認せずに進めると、後工程で数量条件が変わります。

数量帯 MOQ 受けるのは誰か 想定する用途 数え方 補足
数千枚〜 輸出専門の大手工場 大手ブランドの定番品 受けない ラインを1本まるごと占有する前提。少数量では採算が合わず、交渉の余地がほとんどありません。
500〜1,000枚 中規模の自社工場 新ブランドの初回コレクション 色・柄ごと 縫製のみの依頼なら応じる工場が増えます。素材は持ち込みが前提になりがちです。
100〜500枚 自社ラインに余力のある中規模工場 立ち上げ期・テスト販売 色・柄ごと この帯域が、実質的に「小ロット」と呼ばれる範囲です。素材調達まで含めて対応できるかが工場選びの分かれ目になります。
30〜100枚 小ロット専門の工房 試作・限定販売 合計数量で 手作業の比率が上がるため単価は高くなります。素材の選択肢も限られます。
1〜30枚 サンプル工房 サンプル・受注生産 1枚から 量産ではなくサンプル製作の領域です。量産単価とは比較できません。

※ 当社(広東省仏山市順徳区の自社工場)は、100枚/色・柄から承っています。 素材の調達から検品、日本への納品まで一貫で対応します。

02 / COST

小ロットの単価が、
高い理由。

高いのは、
技術ではない。

小ロットの単価が上がるのは、工場が強気なのではなく、 数量で割り切れない固定費があるからです。5つの構造を理解すると、 どこを削れるかが見えてきます。

  1. 01

    段取り(段取り替え)の費用

    裁断機の型のセット、縫製ラインの切り替え、糸の交換——数量に関係なく発生する固定費です。500枚で割ると1枚あたり数円ですが、50枚だとその10倍になります。小ロットの単価が高い最大の理由はこれです。

  2. 02

    素材の最小発注単位

    生地は「反(たん)」単位で売られ、1反が50〜100m程度です。100枚に必要な生地が60mでも、1反単位で買えば余りが出ます。この端数のロスは、数量が少ないほど1枚あたりを押し上げます。

  3. 03

    染色の最小ロット

    指定色に染める場合、染色工場側にも最小ロットがあります。少量の特注色は、既存色(在庫色)を使う場合の数倍のコストになることがあります。小ロットでは、既存色を選ぶか許容範囲を広げるのが現実的です。

  4. 04

    検品の手間

    全数検品は枚数に比例して工数がかかりますが、段取りの分だけ少量は割高です。小ロットでは抜き取り検品(AQL)と組み合わせることで、コストを抑えつつリスクを管理できます。

  5. 05

    手作業の比率

    100枚以下になると、ベルトコンベア的な分業が組めず、1人が複数工程を担当します。1着あたりの作業時間が増え、縫製費そのものが上がります。

03 / CONDITIONS

小ロットを成立させる、
6つの条件。

条件を整えれば、
単価は下がる。
01

素材は既存品から選ぶ

特注の織編成・特注色を避け、生地商社や素材工場が在庫として持っている定番素材から選ぶと、最小ロットの壁とリードタイムの両方を回避できます。小ロットで現実的に品質を出せるかどうかは、素材選びでほぼ決まります。

02

色数・サイズ数を絞る

総数100枚でも、5色×4サイズに分ければ1セル5枚です。段取りはセルごとに発生するため、色数とサイズ数を絞ることが、そのままコスト削減になります。サイズはM・Lの2サイズ、色は2色程度から始めるのが現実的です。

03

形をシンプルにする

ポケット、ファスナー、裏地、芯地、複雑な切り替え——付属品と工程が増えるほど、小ロットの不利が増幅します。初回はカットソーやワンピースのような、工程の少ないアイテムから始めると、品質のばらつきも抑えられます。

04

型紙を、こちらで用意する

既存の型紙データ(DXFなど)があれば、パターン作成の工程とコストが丸ごと省けます。ゼロから起こす場合も、ベースとなる手持ちサンプルがあれば大幅に短縮できます。型紙は小ロットにおける最大の初期費用です。

05

継続発注を、前提にする

「まず100枚、反応を見て300枚、次に500枚」という進め方を最初に伝えておくと、工場側も次の発注を見込んで段取りを残します。単発で終わる前提だと、どうしても優先順位が下がります。これは品質にも納期にも効きます。

06

納期に、余裕を持つ

小ロットはラインの空き時間に織り込まれるため、大口の案件が入ると後ろに回ります。通常より2〜3週間の余裕を見ておくと、納期トラブルを避けられます。繁忙期(春節前・秋の商戦前)は特に影響を受けます。

04 / FIT

小ロットが向く場面、
向かない場面。

万能ではない。
だから、使いどころ。
場面 SCENE 適否 理由
新ブランドの立ち上げ ◎ 向く まず市場に出して反応を見る段階。売れ残りのリスクを抑えられる小ロットの利点が最も活きます。
EC・POP UP の限定販売 ◎ 向く 数量限定そのものが価値になります。売り切れ前提の設計なら、小ロットは弱点になりません。
POP UP・催事のための作り足し ◎ 向く 既存の型紙と素材が使えるため、追加コストが最小で済みます。
受注生産(オーダーメイド) ◯ 条件次第 1着ずつの採寸が必要な場合は、量産ではなく受注生産の枠組みになります。
定番品の継続補充 △ 不向き 毎回段取り費を払うことになり、割高になります。ある程度の数量をまとめて発注するほうが合理的です。
有名ブランドとの量産競争 ✕ 不向き 単価で競争する領域です。小ロットでは構造的に勝負になりません。
05 / MISCONCEPTION

よくある、
6つの誤解。

先に知っておくと、
交渉が早い。
01

「小ロット=サンプルと同じ値段」

サンプルは、技術者が1着を丁寧に縫い上げるものです。量産は分業で数をこなします。サンプル代と量産単価は、まったく別の計算です。サンプル代のほうが高いのが普通です。

02

「100枚から」の100枚は、合計の100枚

「100枚から」と書いてあっても、色・柄ごとに100枚という意味の工場が少なくありません。3色なら300枚です。必ず「合計か、色別か」を確認してください。

03

「小ロットなら、納期も早い」

逆です。小ロットは大手の合間に織り込まれるため、優先順位が下がります。素材の手配もまとめて発注できないため、リードタイムは長くなるのが普通です。

04

「小ロットでも、検品は同じ」

検品の考え方は同じでも、全数検品は少量ほど割高になります。小ロットでは、AQLによる抜き取り検品+重要部位の全数確認という組み合わせが現実的です。

05

「とりあえず安い工場を探す」

小ロットの単価差は、多くが素材のグレードと検品の有無の差です。安い見積もりは、薄い生地・検品なしということがあります。条件を揃えて比較してください。

06

「1回作れば、次も同じ値段」

型紙と素材を継続して使えば、2回目以降は段取り費が下がります。逆に、素材が廃番・値上げになれば単価は上がります。見積もりの有効期限を確認しておきましょう。

06 / FAQ

よくある、ご質問。

小ロットで
迷うところ。
Q01 中国で小ロットの縫製を頼める工場は、どうやって探せばよいですか?

「小ロット対応」を明示している中規模の自社工場を探すのが現実的です。大手の輸出専門工場は数千枚単位が前提で、小ロットには応じません。探す際は、①合計数量か色別数量か、②素材の調達まで対応できるか、③日本向けの検品基準に対応しているか、の3点を最初に確認してください。BtoBプラットフォームや展示会の情報は工場側の自己申告なので、実績と検品体制を直接確認することをおすすめします。

Q02 100枚から作る場合、1枚あたりの単価はどのくらい上がりますか?

同じ仕様でも、500枚と100枚では単価が2〜3割高くなるのが一般的です。差が大きくなるのは、①特注色の染色、②複雑な付属品、③色数・サイズ数が多い場合です。逆に、既存素材を使って色数とサイズ数を絞り、工程の少ないアイテムであれば、100枚でも単価の上昇をかなり抑えられます。

Q03 小ロットでも、生地は自分で選べますか?

選べます。ただし、最小発注単位(1反=50〜100m程度)と染色の最小ロットの制約を受けます。100枚分の生地が60mで足りても、1反単位で購入すると余りが出ます。特注色を避け、既存色から選ぶことで、コストとリードタイムの両方を抑えられます。当社では提携素材工場の見本から選んでいただく形を標準としています。

Q04 小ロット生産の納期は、どのくらい見ておけばよいですか?

素材と型紙が既にあり、100〜300枚程度であれば、サンプル承認から納品まで6〜8週間が目安です。ゼロから型紙を起こし素材を手配する場合は、10〜12週間を見てください。小ロットは他の大口案件の合間に織り込まれるため、通常より2〜3週間の余裕を持たせたスケジュールをおすすめします。

Q05 小ロットで始めて、後から数量を増やすことはできますか?

できます。むしろ、その進め方を前提に設計するのが得策です。初回に型紙と素材を確定しておけば、2回目以降は段取り費が下がり、単価が下がります。「まず100枚、次に300枚」という計画を最初に伝えておくと、工場側も段取りを残すため、品質と納期の安定につながります。

Q06 小ロットに向くアイテム、向かないアイテムはありますか?

向くのは、工程が少なく素材が選びやすいアイテムです。カットソー、Tシャツ、ワンピース、シンプルなシャツ、パンツなどです。向かないのは、芯地・裏地・多数の付属品を使うジャケット、ダウン、複雑な切り替えのあるスポーツウェアなどで、工程数が多いほど小ロットの不利が増幅します。まずはシンプルなアイテムで取引を始め、信頼関係を築いてから複雑なものに進むのが安全です。

Q07 小ロットでも、検品はしてもらえますか?

はい。当社では全数検品とAQLによる抜き取り検品の両方に対応しています。小ロットの場合はコストの観点から、AQL抜き取り検品に重要部位の全数確認を組み合わせる方式をご提案することが多いです。いずれの場合も検品報告書と写真をお渡しします。

07 / CONTACT

100枚から、
ご相談ください。

「この数量で、このアイテムは作れるか」「単価はどのくらいになるか」—— アイテムと数量が決まっていなくても構いません。条件の組み方からご一緒に整理します。

EMAILcuininan@126.com
TEL+86-757-27889975
MOBILE+86-13826164361
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