納期は、
逆算して作るもの。
Lead Times & Delivery Schedules for Apparel Production in China.
中国での生産で「間に合わなかった」と言うとき、その原因のほとんどは 縫製が遅いことではありません。素材の入荷待ちか、サンプルの往復、 あるいは中国の大型連休——発注前に読めたはずの要素です。
このページでは、工程ごとのリードタイム、数量と仕様パターン別の総納期、 遅延を生む9つの原因、そして発売日から逆算するスケジュール表を整理しました。 中国の連休カレンダーも掲載しています。 発売日が決まっている方は、まず逆算表からご覧ください。
工程ごとの、
リードタイム。
工程ごとに見る。
「全体でどのくらい」ではなく、どの工程が何日かかるかを把握すると、 短縮できる場所と、できない場所が分かります。 500枚・既存素材を想定した目安です。
| 工程 STEP | 目安日数 | 補足 |
|---|---|---|
| 仕様の確定 | 3 〜 7日 | リファレンス(参考样品・写真)があるほど短縮できます。 |
| 素材(生地)の手配 | 7 〜 25日 | 在庫色なら7〜10日。特注色の染色は20〜25日かかります。全体で最も変動が大きい工程です。 |
| パターン(型紙)作成 | 5 〜 14日 | 既存型紙の流用なら数日。新規は採寸とグレーディングを含めて1〜2週間。 |
| サンプル製作 × 2 〜 3回 | 14 〜 42日 | 1回あたり7〜14日。ここが納期の最大の変数です。 |
| 素材入荷・検反 | 3 〜 7日 | 生地の傷・色ムラを裁断前に検査します。 |
| 裁断 | 3 〜 7日 | 数量と型の数に比例します。 |
| 縫製 | 10 〜 25日 | 1ライン1日100〜250枚が標準。500枚で概ね10〜20日です。 |
| 検品・仕上げ・検針 | 3 〜 7日 | 全数検品かAQL抜き取り検品かで前後します。 |
| 梱包・出荷 | 2 〜 4日 | サイズ・色別のアソートとカートン詰め。 |
| 国際輸送(海上) | 7 〜 14日 | 広東省(南沙・塩田・蛇口)から日本主要港まで。航空便なら2〜4日ですが輸送費は数倍です。 |
| 通関・国内配送 | 2 〜 5日 | DDP条件なら当社が一括手配します。 |
※ 合計すると、最短でサンプル承認から納品まで5〜7週間、 仕様確定から数えれば8〜10週間が標準的な目安になります。 ただしこれは各工程が順調に進んだ場合です。計画には余裕を持たせてください。
数量と仕様で、
納期はこう変わる。
「型紙と素材」で決まる。
| 数量 QTY | 型紙・素材の条件 | 総納期の目安 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 100 〜 300枚 | 既存型紙+在庫素材 | 6 〜 8週間 | 小ロットは他の案件の合間に織り込まれるため、優先順位が下がりやすい点に注意。 |
| 300 〜 500枚 | 既存型紙+在庫素材 | 5 〜 7週間 | 最も標準的なケース。この条件を基準に計画を立てると読みやすい。 |
| 500 〜 1,000枚 | 既存型紙+在庫素材 | 6 〜 8週間 | 縫製日数は増えますが、ラインを長く占有できるため段取り効率は上がります。 |
| 500枚前後 | 新規型紙+特注色の染色 | 10 〜 14週間 | 型紙と染色の両方が新規になるケース。最も長くなります。 |
| 1,000枚以上 | 新規型紙+特注素材 | 12 〜 16週間 | 素材のロット確保と染色の順番待ちが重なります。発売時期からの逆算が必須です。 |
※ 注目すべきは、100枚と1,000枚で納期がほとんど変わらないという点です。 納期を決めているのは数量ではなく、型紙を新規で起こすか、素材を特注で染めるかです。
納期が遅れる、
9つの原因。
発注前に読める。
素材の入荷待ち
遅延の最大要因です。染色の順番待ち、素材工場の繁忙期、想定と違う色の再染め——いずれも1〜3週間の遅れを生みます。サンプル段階で素材のリードタイムを日数で確認するのが唯一の予防策です。
サンプルの修正が終わらない
1回の修正に7〜14日。3回で1か月以上が消えます。1回目のサンプルで修正点を全部出し切るつもりで確認してください。1回につき1〜2点ずつ直していると、間に合いません。
春節(旧正月)
旧暦のため毎年時期が動きますが、概ね1月下旬〜2月中旬。生産は2〜4週間止まり、その前の1か月も駆け込みで混雑します。春節をまたぐ計画は、通常より3〜4週間の余裕を見てください。
国慶節・大型連休
10月1日からの国慶節は7連休で、前後を含めると2週間近く生産が止まります。メーデー(5月)・清明節・端午節・中秋節も3連休です。連休前は駆け込みで工場が混みます。
数量・仕様の後出し変更
サンプル承認後に数量を増減すると、素材の追加手配と段取りが発生します。量産発注時点で数量を固定してください。仕様変更は、裁断後だとほぼ手戻りになります。
承認判断の遅れ
工場側ではなく日本側の確認が遅れて止まるケースです。サンプル到着後、担当者が不在で1週間——これだけで納期が1週間ずれます。承認の期限をあらかじめ決めておきましょう。
検品で不良が出て、手直しが発生
不良率が基準を超えると、全数再検品と手直しが必要になり、1〜2週間延びます。素材入荷時と縫製中の中間検査を挟むことで、手戻りを最小化できます。
海上輸送の遅延・港の混雑
台風シーズン(8〜9月)や年末の荷動き増加期は、船便のスケジュールが乱れます。繁忙期は2週間程度の余裕を見ておくと安全です。航空便への切り替え判断も、早めに行います。
繁忙期と重なる
中国の工場は、春節前(12〜1月)と秋の商戦前(7〜9月)が最も混みます。この時期に発注する場合は、納期を工場と書面で確定させ、余裕を多めに取ってください。
発売日から、
逆算する。
D-Day として。
発売日を「D-Day」として、そこから遡って各工程の期限を決めます。 海上輸送・500枚前後・サンプル修正2回を想定した標準的なスケジュールです。 特に「D-7週の量産発注」が実質的な締め切りになります。
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D-16週
仕様と数量を確定する
「何を、何枚、いくらで」を確定します。この時点で数量が固まっていないと、以降のすべての工程が後ろにずれます。発売日から逆算して、最初に締めるべき日です。
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D-14週
素材を選定し、リードタイムを確認する
生地見本を取り寄せ、番手・組成・目付を確認します。同時に、その素材の入荷に何日かかるかを日数で聞き出します。ここで聞いた数字が、以降のスケジュールの起点になります。
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D-12週
パターンとサンプルを発注する
型紙を起こし、1着目のサンプルを作ります。修正は2〜3回を想定し、1回あたり7〜14日で計算します。修正指示は1回ごとにまとめて出すのが鉄則です。
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D-7週
サンプルを承認し、量産を発注する
この日が実質的な「発注期限」です。素材を手配し、裁断・縫製に入ります。承認は「このサンプルで量産に入ってよい」とメールで明示します。
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D-4週
縫製完了・検品
検品を行い、不良の手直しをします。この時点で不良率が高い場合は、出荷を遅らせるか数量を減らすかの判断が必要になります。判断材料として写真報告を受け取ります。
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D-3週
出荷・通関
海上輸送なら、ここで船に載せます。広東省から日本まで7〜14日。航空便なら2〜4日です。台風シーズンや年末は遅延を見込みます。
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D-1週
日本到着・検収
通関を経て、日本国内に納品されます。到着後は数量と外観を確認し、問題があれば写真を添えて連絡します。ここで1週間の余裕を残しておくと、想定外の事態にも対応できます。
中国の連休は、
納期に効く。
読めない。
| 連休 HOLIDAY | 時期 | 生産への影響 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 春節(旧正月) | 1月下旬 〜 2月中旬 | 2 〜 4週間 | 最大の要注意期間。労働者が帰省するため、前後の移動を含めて長期停止します。毎年日付が変わります。 |
| 国慶節 | 10月1日 〜 7日 | 約2週間 | 7連休。中国最大の連休で、前後を含めると生産が2週間近く止まります。 |
| メーデー | 5月1日 〜 5日 | 1 〜 2週間 | 5連休。前後に有給を足す労働者が多く、実質的な停止が長引きます。 |
| 清明節 | 4月上旬 | 1週間程度 | 3連休。墓参のため帰省する労働者が多く、地方の工場ほど影響が大きくなります。 |
| 端午節 | 6月 | 1週間程度 | 3連休。旧暦のため毎年日付が動きます。 |
| 中秋節 | 9月 〜 10月 | 1 〜 2週間 | 3連休。国慶節と近接する年は、実質10日以上の長期休暇になることがあります。 |
| 元旦 | 1月1日 | 1週間程度 | 春節と近い年は、そのまま春節休みに接続することがあります。 |
※ 中国の法定休日は、振替出勤によって前後の土日が平日扱いになることがあります。 実際の工場の稼働は、休日そのものより「帰省の移動と戻り」の影響を強く受けます。 当社では、ご発注時に該当期間の稼働予定をあらためてご案内しています。
よくある、ご質問。
スケジュール。
Q01 中国で服を作って日本に納品するまで、標準的な期間はどのくらいですか?
型紙と素材が既にあり、500枚程度の数量であれば、サンプル承認から納品まで5〜7週間が標準です。ゼロから型紙を起こし、特注色の染色も伴う場合は10〜14週間を見てください。いずれも海上輸送(7〜14日)を含みます。発売日が決まっている場合は、そこから逆算して18週間前には動き始めると安全です。
Q02 納期が遅れる最大の原因は何ですか?
素材(生地)の入荷待ちです。縫製工程そのものよりも、染色の順番待ちや素材工場の繁忙期、色の再染めといった「素材が来ない」状態が、遅延の主因になります。次いでサンプルの修正回数、そして中国の旧正月や国慶節といった大型連休です。この3つを押さえれば、納期の大半は読めるようになります。
Q03 中国の旧正月(春節)は、どのくらい前から影響が出ますか?
春節の1か月前から、駆け込み発注で工場が混み始め、通常より納期が読みにくくなります。春節期間中は2〜4週間生産が止まり、明けた直後も労働者の戻りが遅れて立ち上がりが悪くなります。トータルで、春節をまたぐ計画には通常より3〜4週間の余裕を見てください。日付は旧暦のため毎年動きます。
Q04 納期を短縮する方法はありますか?
効果が大きい順に、①素材を在庫色から選ぶ(特注染色で20日以上短縮)、②型紙データを渡す(パターン工程を丸ごと省略)、③サンプルの修正を1回にまとめる(3回→2回で1〜2週間短縮)、④既存パターンの流用、⑤航空便への切り替え(輸送で1週間短縮、コストは数倍)です。特に①②は、単価の削減にも同時に効きます。
Q05 発売日が決まっている場合、いつまでに発注すべきですか?
海上輸送を使う場合、発売日の16週間前を目安に動き始めてください。仕様確定(16週前)→素材選定(14週前)→サンプル(12週前)→量産発注(7週前)→縫製完了・検品(4週前)→出荷(3週前)→日本到着(1週前)という流れです。特に「量産発注(発売の7週前)」が実質的な締め切りになります。
Q06 納期が遅れそうなとき、どこで知らせてもらえますか?
当社では、①素材入荷時、②裁断完了時、③縫製中、④検品完了時、⑤出荷時の5回、写真付きの進捗報告を日本語で行っています。遅延の兆候は素材の入荷段階でほぼ判明するため、その時点で速やかにご連絡し、代替案(素材の変更、数量の調整、航空便への切り替え)をご提案します。
Q07 航空便に切り替えると、何日短縮できますか?費用はどのくらい変わりますか?
海上輸送が7〜14日かかるのに対し、航空便は2〜4日ですので、概ね1週間程度の短縮になります。ただし輸送費は重量にもよりますが、海上の5〜10倍程度になります。切り替えの判断は、遅延の兆候が出た時点(素材入荷時)に行うのが現実的です。ギリギリでの判断は、航空便のスペースが取れず、かえって遅れる原因になります。
発売日から、
逆算してご相談ください。
「この発売日に間に合わせたい」——その一言から始められます。 数量とアイテムが未定でも、逆算したスケジュールと実現できる条件をご提案します。
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